釜屋もぐさ本舗
鋳物師から廻船問屋、そしてもぐさ専門店へ
日本橋小網町にある「釜屋もぐさ本舗」はお灸の専門店。店のルーツは江戸時代初期の近江国栗太郡辻村(現在の滋賀県栗東市辻)に辿り着きます。この地域は鋳物師を数多く輩出しており、関東方面に出職・出店した鋳物師では田中家・太田家が特に知られていました。釜屋もぐさ本舗の初代・治左衛門は田中家の下で働いていましたが、万治2年(1659)に独立し、小網町で廻船問屋を営みます。当初は鍋釜・穀物・醤油を扱っていましたが、やがて故郷の近江産もぐさを仕入れ、三代目の時代からはもぐさ専門店となりました。当時は川でツツガムシに噛まれたらお灸をすえると良いと言われており、もぐさは旅の携帯品、土産物として重宝されていたといいます。
店内には江戸時代に鋳造・改鋳された天水桶用の鉄釜の一部が掲げられており、家業を守り継ぐ商家の歴史を伝える貴重なものとして、中央区の「区民有形民俗文化財」に指定されています。
健康増進・疲労回復に効くとされるお灸は、現代でも愛用者は少なくありません。「釜屋もぐさ本舗」は場所を気にせず気軽に使ってほしいという思いから、もぐさを紙筒に詰めて皮膚との間に空間を作って温度調節する「カマヤミニ」や、煙の出ない「カマヤミニ スモークレス」などを開発しています。
- お問合せ
- 釜屋もぐさ本舗
- 住所
- 東京都中央区日本橋小網町6-1
- 電話番号
- 03-3667-3551
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 定休日
- 土曜・日曜・祝日
- 公式サイト
- https://www.mogusa.co.jp/
最終更新日:2022年03月31日 ※最新情報は店舗までお問い合わせください。