埼玉県水産研究所

全国に先駆けたホンモロコ養殖技術の開発
琵琶湖の固有種である「ホンモロコ」。「コイ科の魚類で最もおいしい」とも言われる美味な魚であり、滋賀県では素焼きのほか、つくだ煮・天ぷら・南蛮漬けなどさまざまな料理で親しまれている。そのホンモロコの養殖を全国に先駆けて行っているのが、埼玉県加須市にある埼玉県水産研究所である。
埼玉県では、冬季になると河川や農業水路に生息するクチボソ(モツゴ)を雑魚煮として食べる習慣がある。このため、クチボソの養殖が望まれてきたが、一度の産卵数が少ないため、効率的な養殖が困難であった。そこで白羽の矢が立ったのが、姿形がクチボソによく似ているホンモロコであった。
埼玉県水産研究所では、昭和57年からホンモロコの養殖実用化試験に取り組み、平成4年に全国に先駆けて水田を利用した養殖技術を確立した。その技術は県内の養殖業者へと普及し、現在の生産量は13トンを誇っている(令和4年度時点)。また、生産や販売の認定基準を満たしているホンモロコは、「彩のもろこ」ブランドとして県内数十か所で販売されている。
埼玉県水産研究所のその高い技術力は、「埼玉の郷土の味」を絶やすことなく今に伝えている。
- 住所
- 埼玉県加須市北小浜1060-1
- 電話番号
- 0480-61-0458
- 公式サイト
- https://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/b0915/index.html
最終更新日:2025年03月27日 ※最新情報は店舗までお問い合わせください。