柴又帝釈天(題経寺)-大南天の床柱-

牧野博士が心を寄せた南天の木の物語
柴又帝釈天境内にある大客殿の最奥、頂経の間に「大南天の床柱」がある。
枯れ木ではあるが、天井と床に開いた穴にはめ込み立たせることで、堂々たる姿を今に残している。
この南天の木は、もともと米原市の旧家に植えられていたものであるが、そこには次のような物語がある。
物語は、NHK連続テレビ小説「らんまん」のモデルにもなった植物学者、牧野富太郎から始まる。
1906年、牧野博士は植物講習会の講師として招かれ米原市を訪れた。その際に宿泊した旧家 的場徹氏邸にて、庭先に植えられているこの南天の木に出会った。
当時で高さ約5.5m、太さ約30cm。博士はその大きさに驚嘆し、"日本一の南天なり"と称賛するほどであった。
博士はその後もこの木に深い関心を寄せ続けた。著書「牧野植物学全集」によると、木は家屋修繕の際に倒れて枯れ木となり、都内の新聞社に持ち込まれたが(3枚目の写真はその際に撮影されたもの)、関東大震災が発生したこともありその後の行方が分からなくなってしまった。博士はついにその消息を知ることなく生涯を閉じることとなる。
時は流れ1962年、元日本植物学会会長 東京大学小倉謙名誉教授が柴又帝釈天から依頼を受け、大客殿にある南天の木の調査を行った。
小倉教授は文献を調べるうちに「牧野植物学全集」に掲載された写真を発見し、大客殿にある南天の木と酷似していることに気がついた。その後も調査を進めた結果、2つの南天の木が同一のものであると判断した。
南天の木がどのような経緯で柴又帝釈天に移されたのか詳しくは分かっていないが、こうして、牧野博士が抱き続けた”南天の木の行方の謎”は、ついに解き明かされたのである。
柴又帝釈天にはこの大南天の床柱のほか、10名の宮彫刻師が法華経の説話を題材に彫り上げた「法華経逸話彫刻」をはじめとする彫刻ギャラリーがあり、細部に込められた当時の職人の技を感じ取ることができる。
出典:一般社団法人 東京滋賀県人会ホームページ(https://x.gd/Uiplx)
※帝釈天の画像は題経寺様より撮影掲載許可の上公開
- 住所
- 東京都葛飾区柴又7丁目10-3
- 電話番号
- 03-3657-2886
- 営業時間
- 開門時間:5時~20時(閉堂時間:平日17時、土日祝18時)
- 公式サイト
- https://www.taishakuten.com/
最終更新日:2025年11月18日 ※最新情報は施設または店舗までお問い合わせください。















