遠州茶道宗家
江戸の〝アートディレクター〟 小堀遠州を引き継ぐ、格式ある流派
「遠州流茶道」は、日本を代表する大名茶道の格式ある流派です。その真髄は、「綺麗さび」と称され、「わび・さび」の精神に、美しさ、明るさ、豊かさを加え、誰からも美しいと云われる客観性の美、調和の美を創り上げたことにあるとされています。そして、この流祖が近江小室藩主で江戸初期の大名茶人、小堀遠州です。
1579年坂田郡小堀村(現滋賀県長浜市小堀町)に生まれた遠州。江戸時代には一万三千石の大名となり、作事奉行(幕府関連諸施設の建築関係を司った長官)として建物の修繕や造園を担当します。また、千利休、古田織部に師事し茶道の本流を受け継いだ遠州は、徳川将軍家の茶道指南役を務めるなど当時の茶道第一人者として活躍。書画、和歌にもすぐれ、王朝文化の理念と茶道を結びつけ、幽玄・有心の茶道を創り上げました。
遠州の功績は茶道にとどまらず、桂離宮、仙洞御所、二条城、名古屋城、大坂城などの建築・造園にも才能を発揮。美術工芸においても国焼の茶陶の指導にあたるなど、偉大な足跡を残しています。 豊臣から徳川へという激動の時代を生き抜き、日本の美の系譜を再構築した遠州。遠州の手がけた建築・庭園・美術工芸は現在でも滋賀県を始め全国で見ることができます。
小堀遠州の精神を引き継ぐ遠州流茶道は、今なお多くの茶人が嗜んでいます。東京の「遠州流茶道宗家」をはじめ、全国に稽古場がありますので是非「綺麗さび」の世界に触れてみてください。
- お問合せ
- 拝観非公開
- 住所
- 東京都新宿区若宮町26
- 電話番号
- 03-3260-3551
- 公式サイト
- http://www.enshuryu.com/
最終更新日:2022年03月31日 ※最新情報は店舗までお問い合わせください。